講演からの特筆事項は次の2点である。
- がん検診受診の利便性向上策に積極的に取組んでいる市町の受診率は、利便性向上策を取っていない市町に比較して10~20%高い実績が示された。ひょうごがん患者連絡会のがん検診受診啓発活動にも活かしていきたい。
- 7年間中断していたために遅れていた「兵庫県がん登録事業」が、平成19年度以降年を追って復活し、今年度から生存率調査に必要な死亡情報の収集に入ったとの報告があった。兵庫県の疾病別罹患率、5年生存率などのデータが早い時期に公表されるよう期待したい。
懇談会では次の要望を行った。
- がん対策推進5か年計画も半ばが過ぎたので、進捗状況や成果の概要を県民に分りやすく広報すること。
- 次期がん対策推進計画には、小児がん対策にも力を入れること。先進的がん医療技術の導入計画、及び専門スタッフの増員計画を示すこと。
- 本日の田所昌也課長講演会、11月の埴岡健一氏講演会から、ひょうごがん患者連絡会の取組むべき課題を1月以降の月例会で討議し、整理して来年度の活動計画に折り込む。
- 地域連携クリティカルパスの運用開始に当たって各患者会は所属会員に内容の周知を図り、同時に、運用状況を踏まえた来年度予定の見直しのために、患者・家族の意見の吸い上げに努める。